社長ブログ

とてつもない期待のさらに上を行く-九州タブチさん見学

こんにちは、シナプス代表の竹内です。
12月6日金曜日に、霧島市にある株式会社九州タブチさんの「自主研発表大会」を見学してきました。
九州タブチさんは、大阪にある株式会社タブチさんの製造を担う100%子会社で、水道・給水装置の業界ではトップクラスの会社です。そしてなにより、長年に渡って独自性の高い経営をされていて、2018年度には、超難関の日本経営品質賞を受賞されました。

さて九州タブチさんの自主研発表大会ですが、そもそもはトヨタ生産方式を導入された際に、トヨタで行っている”自主研活動”を参考に取り組みを開始され、毎年2回の開催で15年目とのことです。注目度も高く、社内の一行事にも関わらず南日本新聞が取材に来ていたり、また今回は30社100名を越える社外の見学者があったそうです。ちなみにシナプスからは、竹内含めて5名も参加…。
九州タブチさんは、経営の面では以前から有名ですし、鶴ヶ野社長の講演にも大きな感銘を受けていたので、もちろん超期待大で伺いました。どんな素晴らしいQCサークル活動なのかなと。ところがその期待は、根本のところから大きく裏切られました。もちろん良い意味で、です。

会場となった九州タブチさんの食堂に入ると、様々な部署の社員のみなさんが、満面の笑顔で心地よく迎えてくれます。私は電子部品メーカーで働いた経験があるんですが、受付や総務の担当者ならともかく、当時の自分や製造現場のおっちゃんやから想像するに、とても容易に真似のできない所作です。
自主研活動は、各部署ごとの5-10名程度のグループ単位で取り組んでおり、現場を最もよく知る現場の社員が自らの創意工夫で継続的な改善を行っていく…というものです。その日頃の活動の発表の場が、今回の自主研発表大会です。5チームの発表がありましたが、なんというかもう、発表する社員のみなさん全員が全員、自信に裏打ちされた堂々とした発表に目を奪われます。専門外の自分からは、発表内容の詳細は掴みきれませんが、でも、もう圧倒されました。

ただ今回、でっかい期待を根本から裏切ったところは、そこではありません。それは、九州タブチさんの自主研活動は、単なるQCサークル活動などではなく、もっと大きな視点をベースにした取り組みであったことです。今回の発表を見学していて思い出した本の一節がありました。それは「山に登るために努力をするのではなく、エンドレスの努力を続けるために、より高い山を目指す。」というものです。
今回発表をされた5チームのみなさんが、必ず言った言葉があります。それは「成長」でした。大抵の会社のQCサークル活動の目的は、課題の解決・改善を通じた品質向上ですが、九州タブチさんの自主研活動の目的はきっと「成長」なのではないかと。自らの成長、仲間の成長、会社の成長のために、課題を見つけ出し、継続的な改善をしていく。課題解決というアウトプットが目的ではなく、その改善活動そのもの、その継続的な努力のなかで、継続的に成長を続けていくことが、目的なのかなと。

鶴ヶ野社長は過日の講演で、社員一人ひとりの自主・自立、そしてそのための”考動”を重視されていると仰っていました。会社や構成する社員それぞれの個性もありますが、シナプスも、全スタッフが持てる能力を存分に発揮し、開花できるような会社づくりをしていかなければと、思いを強くしました。
それにしても、鹿児島という南の端っこの地方において、こんな日本一の会社があって直に学ぶことができる…こんなハッピーはないです。

九州タブチのみなさん、ありがとうございました。