社長ブログ

個性とはなにか?

こんにちは、シナプス代表の竹内です。
シナプスには35名の仲間がいます。その35の秘める力をどう発揮してもらうか?は、いつも大きな課題です。会社の仕組みづくりはもちろん大事ですが、一瞬のコミュニケーションでも悩むシーンは多いです。

例えば、社長という立場にある自分が良かれと思って発する「もっとこうした方がいいよ」という指示やアドバイスによって、その社員の個性発揮の機会を奪ってしまったり、秘めた可能性の目を摘んでしまわないか?という危惧をいつも持っています。多様化する嗜好や変化の目まぐるしい環境の中で、これまでの自分の経験や視点くらいで判断して、社員を”型”にはめることになっても良いのだろうか?など。

最近たまたまtwitterで「型破りと形無し」というツイートを見て、高校時代に担任から聞いた話を思い出しました。確か、世阿弥の著した”能”の理論書である風姿花伝の引用と言っていた記憶があるのですが、個性とはなにか?というような話でした。能というとガチガチの型や作法・しきたりが多いイメージがあります。そんな能の世界で、演者の独創性や個性はどのように発揮されるのか?
世阿弥がそう言ったかどうかはわからないのですが、少なくとのその担任は、「まずは型にはまってみろ。それは窮屈かもしれない。しかしその窮屈な型にはまってみて、どうやってもはみ出してしまう部分があれば、そこが個性だ。そうやってみて初めて気付くものこそが、本当の個性だ。」と言っていて、当時はなるほどと思ったものでした。

最近は良くも悪くも、上司や教師、親すらの威厳も危うい時代で、その言葉も軽くなり、師弟とか修行なんてワードもめっきり聞かないですし、型にはめることをよしとする風潮は時代遅れな感じもします。でもその担任の言ったことに共感するなら、自由奔放の許容をそのまま個性の尊重だと考えることも、軽率かもしれません。

35人の仲間の秘める力をどうやって引き出すか。これだという答えはないんですが、ただ誰よりもそれを願って考えて、話をしていこうと思います。