2021月4月20日
こんにちは、シナプス代表の竹内です。
この前の日曜日に、自宅のある自治会の年次総会がありました。他の自治会の状況はあまり知りませんが、うちの自治会はたぶん、比較的規模が大きく、活動も活発な自治会ではないかと思います。
そんな比較的恵まれた自治会ですが総会では、自治会加入率の低迷とともに、役員のなり手が不足している…という、よく見聞きする課題の報告がありました。役員の順番が回ってきて、それが嫌で自治会を脱退するということもあったりと。そこで議案として、役員に支給する報酬の増額が提案されました。報酬と言っても微々たるもので、もちろんそれで「よし役員を引き受けよう!」という額でもありません。ただボランティアとしては負担が大きいので、少しでも報いることができればという程度です。報酬増額はほぼ全員の賛成で承認され、さらには「もっと増やしても良いのでは。」という意見もあったほどです。
この自治会役員と報酬の話から、ボランティアの難しさを改めて考えさせられました。
ボランティアでやっているからこそ、コミュニティ内のメンバーの協力が比較的得やすい面もありますが、ボランティアと言いつつ十分な対価をもらって活動しているとなれば、メンバーは「やってくれて当然。だってそれでお金をもらってるんだから。」という意識になり、自助・共助的な主体性や参画意識が失われます。ふんだんにお金があれば十分な対価を支払えますが、そうでない場合、対価を得るボランティアと、対価をもらえないボランティアとの整合性やバランスはどうするのか?という問題もあります。また専門性が必要なボランティアにでもなれば(自治会の役員も簡単じゃないです)、誰でもやる気があればどうぞともならず、無報酬では適切な人材が確保できないともなります。
ボランティアと対価の関係の正しい答えは分かりませんが、結局はそのコミュニティの中の人間関係の影響は大きそうです。人間関係が濃ければ濃いでムラ社会的な弊害もあるだろうし、薄すぎればそれはそれで論外です。適切な距離感が保たれるコミュニティの大きさと、一定の入れ替わりがあるオープン性などの制度設計とともに、目的意識と利害認識、さらに充実感を伴う体験の共有や相互理解などの、定期的なコミュニケーションが必要かなと思います。そんなに簡単でも無さそうですが。
シナプスは「インターネットで、鹿児島の毎日を笑顔にします。」を経営理念/ミッションとしています。自治会といった地域コミュニティも含め、鹿児島に根を張るさまざまなコミュニティとも連携していって、何かお役立てることはないかな?と考えさせられた自治会総会でした。