2022月2月7日
こんにちは、シナプス代表の竹内です。
1月26日から28日の3日間、日本全国(大げさではなく!)のネットワークエンジニアが鹿児島に”注目”していました。それは、JANOG Meeting 49 in Kagoshima というエンジニア向けイベントが鹿児島市の川商ホールで開催されたためです。”注目”という表現は、本来”集合”と言いたいところですが、新型コロナ/オミクロンの急拡大で全員集合という訳にもいかず、鹿児島来県を断念して、オンライン参加の方も多かったためです。そこは残念…。
シナプスはそのホスト役として関わらせていただきましたが、今その一大イベントを終えて10日ほどが過ぎてみて、イベントテーマ「乗り越える」をまさに体現するイベントだったなとしみじみ思います。
そもそもこのイベントは、来場者千人を軽く超える規模を想定していました。ここ2年ほどは新型コロナの影響で来場者が少なめで、千人超規模は久しぶりです。実行委員メンバーもネットワークエンジニアで構成されますが、ほとんどの実行委員は鹿児島の土地勘などありません。みんな東京を中心に全国に散らばっており、打ち合わせは全てオンライン。気軽に現地を見に行こう…もできません。そしてJANOGは若手エンジニアの交流・育成も念頭に活動しているため、イベント準備のベテラン揃いということでもありません。そして12月後半から急激な増加モードとなったオミクロン。不確実で急変する状況に、ただただ手探りでインベント企画が進んでいきました。シナプスの社員も実行委員会に参加していましたので、そういった状況をはた目で見ていました。
しかし。そんな状況下であっても実行委員の議論は、とてもアグレッシブでした。「もっとこうすれば、うまくいくのでは?」という提案は当然として、「さらにこの企画を追加しよう。」などイベント自体をより良いものにしようとする意気込みが、半端なく伝わってきました。イベントは成功させなければいけない、でもオミクロンとか不確実な懸念がたくさんある。そういうときって普通、思考が保守的になりませんか?イベント成功が最低限の条件なんだから、リスクの大きい企画追加は諦めよう。現時点ではその判断がベストだ…とか、なりますよね?でも実行委員の議論は、もっといいものをという、ゴールを設定しない、ひたすらベターの追求のように見えました。まさに現状を「乗り越える」、乗り越え続けるような。
英文法では、ベターはグッドの比較級、ベストはグッドの最上級です。なんとなくベストのほうが望ましいと思っていました。でも今回のことを見ていて、いや求めるべきはベターだなと。どんな状況でも、今よりも良く、さらに良くを目指す。「これがベスト」というゴールを作ってしまっては、そこに至った時点で、思考も行動も止まります。またベストを目指すあまり妥協を許さず、第一歩の行動が遅れるかもしれません。それよりは、より良く、今よりも良くを目指したほうが、ひたすら向上し続けるし、行動や結果も早そうです。
ベストよりもベター。今回の JANOG Meeting 49 in Kagoshima は、自分の思考や行動を振り返る、とても貴重な機会にもなりました。実行委員のみなさん、ありがとうございました。お疲れさまでした!