2022月5月23日
こんにちは、シナプス代表の竹内です。
鹿児島県中小企業家同友会という経営者中心の異業種交流会に入っています。かなりガチな交流会でして、もちろん親睦会もありますが、会員である経営者自らが個々の勉強会を企画・主催・運営し、お互い共に学び合うという会です。その会の中で前年度より、DX推進委員会の委員長をしています。
会のモットーは「ハイか、YES」。DX推進委員会委員長を打診され「ハイ」の方で引き受けたのですが、正直気乗りはしませんでした。シナプスはIT系の業界・会社とは思いますが、DXとITは似て非なるものです。シナプスとしてDXに積極的か?という点は、まったく自信がありません。そしてなにより、DXという言葉自体が既にバズワードっぽく思えて、システム会社のセールストークにすら聞こえます。
DX/デジタルトランスフォーメーションですが、その提唱者はエリック・ストルターマンさんというスウェーデンの大学教授らしいです。彼はDXについて「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる…という概念。企業がテクノロジー(IT)を利用して事業の業績や対象範囲を根底から変化させること。」と言っているそうです。一方日本では、経済産業省がDX推進ガイドラインを定めています。そこでDXについて「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」と書いています。うーん、よく分かりません…。
ただお引き受けしたDXの委員長ですので、この1年間いろいろ勉強してきました。DX推進委員メンバーは大工さんやラーメン屋さんなど、敢えて非IT系の会員で構成しましたが、だからこそ先入観にとらわれない取り組みができたように思います。そこで現時点では、中小規模の会社にとってのDXとして、①身の丈DX ②DXに無関係な業種や経営者はいない の2つを考えています。
1つ目の「身の丈にあったDX/身の丈DX」。このキーワードは、去年主催した勉強会で話をして頂いたグロービズ経営大学院の田久保先生から教えていただきました。DXは今すっかり流行り言葉ですが、「身の丈DX」はそんな流行に惑わされることなく、自分たちに本当に必要なものを見極めて、デジタル化を進めていこうという志向です。しかし決してデジタル化を止めたり、あきらめたりすることなく、一歩一歩着実に進めていくことも同時に必要です。
2つ目の「DXに無関係な業種や経営者はいない」。DXは決して、なにかのシステムを導入して終わり、というものではないです。また、情報システム担当者がやればいい、というものでもないです。DXはあくまで経営であり、経営者が率先して理解し、継続的に取り組むべき企業変革の営みだ…という志向です。
いまこの2点を軸に据えて、DX推進委員会の活動を進めています。先週の5月17日も、今年度1回目の勉強会を約40名の会員経営者で行ったところですが、鹿児島県やデロイトトーマツさんにも参加していただき、(本当に!)活発な議論ができました。
シナプスも、まずはやってみる!で歩を進めていきます。