2022月6月20日
こんにちは、シナプス代表の竹内です。
この4月に、ある趣味に関する30人ほどのコミュニティに参加させてもらいました。メンバーそれぞれ九州に
散らばっているので、ほとんど直接会うことはありません。日頃の情報交換はLINEグループです。新参者なのでみんなに会ったことはなく、みんなの個性も分かりませんし、ノリ?も不明。LINEで初めの自己紹介はしたものの、その後はほとんど既読スルーをしていました。
しかし6月になってみんなで集まる機会があり、集合場所は鹿児島市内のマリンポートだったため、地元の人間として少し準備をお手伝いしました。そんなことで少しつながりもできて当日を迎えましたが、やっぱりみなさんフレンドリーな方ばかりで、とても楽しい時間でした。その後のLINEグループではみんなが撮った写真などを共有して、余韻を楽しみました。私もちょいちょい投稿したりツッコミを入れたりして便乗です。
…と、いうような経験はよくあることで、大して意外なことではないですよね?
これは会社の組織づくりや生産性向上でよくキーワードになる「心理的安全性」なのかなと思います。心理的安全性はもともと1995年に提唱された考え方のようですが、2015年にグーグルが自社で実証し発表したことで、注目を浴びたようです。グーグルは結論として「チームの生産性を高めるために圧倒的に重要なのは心理的安全性である」に至りました。
心理的安全性とはここの解説によると、
「自分は受け入れられていると感じ、安心して自分の意見を発言したり、行動したりできる状態。言い換えると、多少は無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だと信じられる環境。」を指します。私のLINEグループでのやりとりについても、一度みんなと会うことで、みんなが自分を受け入れてくれるであろうという予想が芽生えて、既読スルーよりも何か投稿することのほうがメリットがある…と、自分の考え方が変わったのであろうと。心理的安全性の効果の一面を実体験した、貴重な経験でした。
シナプス社内でよく部長たちとも話すのですが、会社の生産性の向上、言い換えると、社員みんなが活き活きと活躍できる職場・組織はどうやったら作れるだろうか?と。ずっと試行錯誤をしています。そのなかでやはり、心理的安全性の確保と向上もいろいろ議論し、取り組んだりしました。でもなかなか実感としてその効果は分かりません。
例えば社内のミーティングです。シナプスのミーティングは、けっこう静かです。指名しないと発言がないという…。ミーティングにおける誰かの発言に対する”既読スルー”が頻発しています。ミーティングでは、誰かの意見を否定したり、なんか攻撃するなどのシーンを見たことは無いものの、まだまだ心理的安全性が確保されていないのか。
グーグルの実証についても、それはグーグルだから…という見方もあるようです。世界中のプロフェッショナルが集まった組織だからこそ、その結論に至ったのではないか?と。このサイトでは「心理的安全性が高いというのは、このようにお互いが意見し、要求し合うようなイメージです。上司が部下に発言を促し、やさしく聞いてあげるということではないのです。」ともあります。そもそもとしてディベートが重視される欧米と日本の違いもあるかもしれません。
心理的安全性が日本、またはシナプスに合うのかどうかは分かりませんが、その根底にある、相互理解と相互尊重の考え方、そしてみんなで目標・目的そして責任を共有するということは、誰もが活き活きと活躍し、生産性向上につながっていく必要条件とも思います。とりあえずミーティングの既読スルーをどう減らしていくか?まだまだ試行錯誤は続きます。