2022月9月26日
こんにちは、シナプス代表の竹内です。
去年から毎月1回30分ほど、シナプスの経営理念についてみんなで考えて共有しよう、という全社員ワークショップを実施しています。今の経営理念は、2018年に当時の会社幹部で4ヶ月間ほど話し合って決めて、2019年4月に全社に公表しました。それ以来、説明会を開いたり、ベタに唱和したりしてきましたが、みんなでしっかりと共有するためには、短くともちゃんと時間を取って、率直な意見を出し合うことが必要だなと思い、実施しています。
その経営理念の中では行動の指針として、「多様な」「新しい発見」「常識にとらわれず」「幅広い視野」といったキーワードで、当たり前や思い込みといった惰性を排し、自分の小さな型枠に思考をはめ込んでしまわないようにといったことにも触れています。
さて最近の記事で、バングラディシュの「ボトル・バティ」という社会活動を知りました。いま日本国内ではガソリンの高騰や、ほか様々なモノが値上がりしています。これは世界的な動静であって、経済的な発展途上にあるバングラディシュではより一層深刻な事態です。ましてや貧しいスラム街の人たちは、昼間でも暗い密集した建物のなかで過ごしています。電気すら通っていない家もあり、灯油のランプやろうそくで勉強や内職をする。また電気がある家でも、昨今の燃料価格高騰による計画停電などで、とても不便な生活を強いられているらしいです。
その状況を少しでも改善しようと取り組んだのが「ボトル・バディ」です。透明のペットボトルに塩素を混ぜた水を入れただけの簡素なものです。そして屋根に穴を開けて、ボトル・バディを固定するのみ。これだけで屋根の外側から取り込んだ太陽光を屋内に拡散して、60ワットの白熱灯に匹敵する明るさをもたらすそうです。この簡単な仕掛けで、家のみならず、学校や工場の灯りとしても、役立てられているそうです。
この記事を目にしたのは会社始業前の朝の事務所。あー日本はまだまだ恵まれているなあ。電気代も上がってはいるけど、今のところ明るさに困るということもない。日本はいろいろな省エネ技術も進んでいるし、インフラも整備されているし…などという、ごくごくふつーの、他人ごとの感想を持っていました。しかしふと、事務所の暗さに気付きました。出社時のルーチンワークとして”当たり前”に、事務所入室とともにエアコンスイッチON、あと自分の机の直上の灯りのみONにします。そして会社始業の9時から、全ての階の全てのフロアで灯りがONにされます。
でも改めて考えたら、朝や昼間に灯りONって、そもそももったいないなと。一見エコに聞こえる全電灯LED化しています!だって、全電灯OFFにしています!にはとても敵わない。でもこの昼間の電灯ONは、一軒家で「天窓」が設置できるならまだしも、特にビルの構造からして止むを得ないかな?
とも考えましたが、これは”思い込み”でした。「スカイライトチューブ」というものがありました。通信業界でお馴染みの光ファイバーの線が太い管となって、奥まった部屋にビル外の太陽光を導きます。いるんだ、こんなことを考えて作る人が!
こんな感じで、自分の凝り固まった”当たり前”や”思い込み”を破るって難しいなと。どうすればいいですかね?