社長ブログ

感知力

こんにちは、シナプス代表の竹内です。
前回のここのブログでは「鈍感力」をテーマにしました。別に意図した◯◯力シリーズではないのですが、今回は「感知力」です。なんとなく聞いたことがあるようで、よく考えると聞いたことがない感知力という言葉。感知力は、最近知りました。先週社内で、鹿児島地元の航空会社である日本エアコミューター(通称JAC)さんに依頼して、ビジネスマナー研修を実施しましたが、その研修の中で教えてもらいました。

マナー研修は、CAの方に講師をしていただきましたが、笑顔・言葉・発声・立ち居振る舞いなど、もう当然スマートです。そういった所作的なものももちろん重要ですが、それらの基礎として必要なものが感知力です。マナーは自分自身の表現や行動ですが、その良し悪しは、相手があってのことです。相手にどう見えるか?どのように映るか?です。つまりはまずは、その相手をよく観察して、求めていることを気付き感じ取ることが大切。なのでその講師の方は、仕事・プライベート関係なく、周りへの気配りにいつも注意を向けているとのことでした。余談ですが、講師の方の素晴らしい笑顔も、慣れではなくしっかり意識して表現しているとのことで、何ごとも不断の努力が大切なんだなと。
(ちなみに「感知力」をネットで検索するといろんな定義が出てきて、一つだけではないようです。)

その感知力ですが、また別シーンでも考えさせられることがありました。
鹿児島のある老舗”文房具屋さん”のDXセミナーに誘っていただきました。文房具屋さんといってもあくまでそれは祖業であり、今は複合機販売から、まさにDXを志向したクラウド活用のソリューションを提供しています。セミナー後の懇親会のテーブルには、その”文房具屋さん”の会長と相談役がいらっしゃったのですが、会長は現社長のお母様で70歳超え、相談役は営業ご担当の元専務で、会長の幼馴染でやっぱり70歳以上。世間的には、ふつうにおばあちゃんとおじいちゃんです。その”おばあちゃん”とDXについて話をしたのもなかなかインパクトがありましたが、相談役の”おじいちゃん”も、とても印象に残りました。それは周りへの気配りとフットワークの軽さです。元営業ということで、そのセンスもあるとは思いますが、自分みたいな若輩にも、とても気持ちの良いご配慮をいただきました。決して嫌味にへりくだるようなこともなく、とてもスマート。幼馴染の会長もいらっしゃったので、当然昔話が多くなりましたが、自慢話などではなく、ご自身の経験や昔のハチャメチャぶりを面白おかしく話をされます。その合間にも焼酎を持って来ていただいたり、他の方の飲み物にも気を配ったり。懇親の場で同席するご高齢の経営者って、たいてい動きません(先入観もあるかも)。もちろん立場的に自ら動く必然性もないんですが、動きません。それが高齢者というものと思っていますが、この相談役はぜんぜん違いました。

高齢の方に属するある先輩経営者から「年をとったら人はもう変わらない。60歳以上は変わらないな。」と教えられたことがあります。その時はそんなものだろうなと納得していましたが、今は、そうでもないかもなとも思います。70歳超の会長は「文房具から複合機に主軸を変えたときは大変だった。今は複合機からDXに変えていく最中だけど、変化の大変さは経験済みだから。」と微笑み、70歳超の相談役は「社長の進めるDXを応援している。抵抗勢力どころか推進勢力!変わらないとやっていけない。」と笑っています。この、お年を召されても変わり続けられる理由はなんだろう?と考えていたのですが、強引かもしれませんが感知力の有無も一つの理由では無いか?と。周囲の人や状況に常に気を配り、適切に対応、行動していく。その場その場で自らの果たすべき役割を探し、行動していく。そういった感知力を持つ人はきっと、懇親の場で「動かず」は無いはずです。そしてきっと仕事のシーンでも「動かず」は無いはずです。

やや話を広げ過ぎた気もしますが、感知力。自分も日常の何気ないシーンから常に磨いていかないと老いてしまうぞと、危機感を持ちました。にしても、幼馴染のおじいちゃんおばあちゃんって、なんだかいいなあ。