2024月2月12日
こんにちは、シナプス代表の竹内です。
仕事でもプライベートでも、「なんで分からないのかな?」という頑固さに遭遇することがあります。ちょっとご年配の頑固な人に出会ったときには、「まあ、歳を取っているしなあ。」という偏見の言葉で片付けたりもしますが、自分もアラカンが目の前に迫っているので、今後そんな言葉は使わないように気をつけます。
もちろん、頑固は100%ネガティブなものでもなく、良い面もあります。ほとんどの人が常識と考えていることについて、たった一人が頑固に異論を唱えて周りから嘲笑される中、後世になってその異論が正しかった…という逸話は度々見聞きします。そういう意味では頑固は必ずしも否定されるものでは無いですが、実際の生活や仕事においては、なかなか扱いが難しいです。期日までに何かを決める必要があるときなどは、その意思決定の議論の中で頑固な異論と向き合うにしても、時間的な制約があります。また頑固な異論が結果的に正しいということがあるにしても、多くの場合、確率で考えればきっとその可能性は小さいです。なので意思決定の結論として、その異論に対しては「今回はごめんね。」で不採用となります。
とは言っても、シナプスという会社の経営を任されている立場では、この異論には結構慎重に向き合っているつもりです。その理由の一つは「こうやれば絶対うまくいく!」というような強い確信に基づいた意思決定なんか、なかなかできないからです。自分の能力の問題もあるでしょうし、不確実性の時代とも言われているなかでは、そんなものだろうと思っています。なので社内の異論については、会社の理念に沿っていない、またはどう考えたって違うだろうというもの以外、会社リソースの許容範囲内であれば、認めるようにしています。
話を「頑固」に戻しますが、いろいろなコミュニケーションのシーンで少なからず頑固に出会いますが、”やっかいな頑固”があります。突き詰めて考えたわけではないので粗の多い話になりますが、それは「行動の頑固」です。一方でやっかいでもない頑固、と言うよりも良い頑固は、「目的の頑固」です。
「目的の頑固」とは、自分がたどり着きたい目的やゴールに対する強い執着です。何としてもやり遂げるという強い意志と言うか。周りから何を言われようが、あらゆる手段を講じてやり切る頑固さです。こういう頑なさは、なんか格好いいですよね。
一方でやっかいなほうの「行動の頑固」。それはやり方を変えない頑固さです。うまくいかなくても変えない、結果が出なくても変えない、もっといい方法があっても変えない、より良い方法を教えてもらっても変えないという、行動の頑固。こう文章にしてみると「そんなどう見ても不合理な頑固なんて、実際にあるのか?」とも思ったんですが、いや、ありますね。本来行動は、なにか目的があって手段として行われるもののはずですが、本来の目的を見失って、いつの間にか行動そのものが目的化した状態というか。行動の頑固は、目的を見失っているので、結果が出る/出ないの客観的な評価もされずその是非に気付きにくいし、行動が目的化しているので、他人から指摘されても話が通じません。本来の目的がそもそも異なってしまっているので。
この行動の頑固とうまく折り合いを付ける方法があれば、ぜひ教えを請いたいです。でもまず注意すべきは、アラカン手前の自分自身ですが…。