社長ブログ

入院レポート

こんにちは、シナプス代表の竹内です。
実は約50年振りに入院しました。小児ぜんそくとかで、昔入院したかすかな記憶があるのですが、それ以来の入院です。そんな最近の入院レポートと、そしてリハビリも兼ねましてブログにしました…。

発端は11時過ぎ、ミーティング中に起こりました。議事録を取る左手が、突然重くなりました。「あれ?」という感じでしたが、動かないわけではありません。ただ重くなって、狙ったキーが打てません。会議参加者の発言にうなづきながらも、その発言には「うーんなるほどー。」などと簡単にしか返せないし、メモも取れない。「やばいな…。」と思いつつも「ちょっとしたらもとに戻るかも。」とも思いつつ…。そんななかで「社長、言葉がおかしくないですか?」と異変に気付く社員がいました。その社員はたまたま脳出血の経験者で、すぐに救急車を呼んでくれました。自覚症状は左手が重いくらいなので、救急車なんて大げさな…と思いましたが、呼ぶべき!との体験者の意志は固く、救急車に乗せられました。救急車で測った血圧はなんと200オーバー!日ごろどんなに高くても160に届かない程度だったので、測り間違いでは??と思いました。そしてそのまま近所の総合病院に運び込まれました。

総合病院の救急外来です。意識は完全にありましたが、複数人の医師と看護師に取り囲まれて、「いや、そんな重篤じゃないんです…。」という、なんか申し訳ない…という気持ちでした。とりあえず家族を呼んでということで電話をしました。妻に電話を掛けましたが、今ひとつ説明がしどろもどろ。置かれた状態に焦っていたのか、それともそういう症状なのか。即入院ということで、とりあえずの物を持ってきてもらうことに。この時だいたい12時半だったかな。意識はあったけど、もう覚えていないです。そしてCT診断。これもあまり覚えていない…。ただ主治医の脳神経外科の先生が来て、CT画像の説明をしてくれました。「この白いところが脳出血の場所で…」とのことで、脳の比較的真ん中辺りにそれはありました。「とりあえず、2週間は入院かな。」とのことで、まじか…。
そうこうしてやっと気分も落ち着いてきたところで、”尿意”を感じました。担当の男性の看護師さんに「あのートイレ行きたいんですが。」と申し出たところ、「あーはいはい。」となんとしびんを…。「え!自分で行けますけど。」と言ったものの、「ですよねえ。でも決まりなので。」と言われ、するっとズボンを下ろされて…。男性の看護師さんで良かったのか悪かったのか。そして、救急外来からHCUという病棟に運ばれました。

HCUというは、ハイケアユニットと言われる、看護師さんが患者さん4名に付き1名となり、厚めに配置されています。ここでも”尿意”を感じましたが、「点滴をしているので、そうなりますよねー。」と女性の看護師さんにされるがままの状態でしたが、もう吹っ切れていました。吹っ切れたついでに看護師さんに照れ隠しの雑談をしようと思いましたが、なんか言葉がうまく声にならずで、これも脳出血の影響なのか。あ、それと。LINEのやりとりが非常にまどろっこしい!今思えば脳出血の影響かと思いますが、文字が全然打てない。その日の約束があったので「緊急入院して、行けないです!」の文字を打つのに、何度打ち間違いしたことか。これは不思議でした。どんだけゆっくり確実に入力しようとしても、打ち間違う。フリック入力は五十音を覚えて入力しますが、それが思い出せない。なんともうその日は諦めて、広々とした個室の手厚い看護のもとで、テレビを見ながら眠りました。ちなみに”尿意”と”しびん”は、夜勤の看護師さんからはセルフ(?)となり、そして翌日からは点滴をしたままトイレに行くこととなりました。

HCU入院の2日目、もう一度CT診断をしました。結果は変化なし。つまりは脳出血の範囲は広がっていないということです。さらに翌日MRIも撮ってみて、これで病状は落ち着いていると判断して、このまま白い影が自然消滅するのを待つことになりました。至れり尽くせりのHCUは3日間で卒業し、4人部屋の一般病棟へ。そこで1週間過ごして様子を見て、退院することになりました。

さて2日目からは、理学療法士と言語聴覚士のリハビリも始まりました。理学療法士さんのほうは基礎的な運動能力のあたりですが、こちらは特段の問題はありません。大変なのは言語聴覚士さんのほう。中身はいわゆる脳トレです。記憶力や認知能力を確かめる、たった1単位20分間のリハビリですが、脳みそがへとへとです。しかもやっぱり多少の影響は残っているようで、簡単な単語が出てこない。なぜか家族の説明で、長男を弟と言ってみたり。このあたりも、入院によりめっきり話すことが減ったからこうなったのか?よく分かりません。でも左手のキーボード入力は、若干違和感が残っています。押したはずのキーが押せていないことがチラホラ。作業療法士さんに聞いたところ、キーボード操作が一番リハビリに効くそうで、面倒でもやり続けることが大事なようです。

病室の一日は、朝7時に起床、夜9時に消灯です。こんなに寝られるか?と思いましたが、けっこう寝られます。自分でもびっくり。4人部屋の同居人?には、一人でトイレに行けない方がいます。夜中にナースコールを鳴らして、間に合わずに衣類を全着替えになったり。またパーキンソン病の方もいます。普段はなんの異状なく受け答えしているのに、夜中に起き出してなにか作業をしたり、部屋の中で自分のベッドが分からず迷子になったり…。もし自分がそういった立場になったら…と考えると、とても複雑です。そして、そういったときでも笑顔を絶やさずに確実な看護をする看護師さん。
あと4日で退院です。あ、そういえば明日は8月24日土曜日、鹿児島市はサマーナイト花火大会です。ふだん人混みが嫌いで音だけを聞いていますが、今年は8階のフロアから、ゆっくり眺めます。