社長ブログ

競争の中のローカル企業

こんにちは、シナプス代表の竹内です。
大手通信会社で働く友人が寝不足だと言うので理由を聞いたところ、海外のあるIT企業とZoomでオンラインミーティングがあって、寝たのが夜中の2時だったとのこと。まあ時差があるしね、と答えたのですが、詳しく聞くともっと意外なことがありました。

友人の彼はその晩、ヨーロッパ・アメリカの取引相手と、それぞれ順番にミーティングをしたそうです。ヨーロッパ・アメリカの昼間の時刻に合わせると、それぞれの時差の都合で日本では夜や夜中になると。そしてヨーロッパ・アメリカの相手はどちらも、同じIT企業に所属する社員です。それどころか、同じIT企業の同じ部署に所属する社員だと。アメリカ本社に所属するAさん、ヨーロッパの現地法人に所属するBさんではなく、本社の同じ”部”に所属するAさんとBさん。別にBさんがヨーロッパに出張中とかではなく、住んで働いている国は違っても同じ部署に所属しているのです。Aさん・Bさんは同僚であり、Cさんという部長の元で働いているイメージです。そして、そのC部長はフィリピンで働いていたり…と。さらにAさん・Bさん・C部長は、リアルで会ったことがない…など。

最近日本でも、Zoomなどを使ったテレワークが増えています。また地方にいながらも、就職先の会社は東京というケースも、ニュースで見聞きします。しかし世界で見れば、既にそんなことは当たり前で、しかも国境までも越えているようです。

しかし、いくらなんでもやり過ぎではないか?と思い、友人に質問しました。
「そもそも何でそんないろんな国で採用を?」「国に縛られていたら、優秀な人を採用できないから。スキル最優先で採用する。」
「そんな会社って、人材育成はどうやってるの?」「しないよ。原則として社員本人の自己責任。」
「そんなバラバラでマネージャは管理できるの?」「それを管理するのがマネージャ。」
「そんなんで会社としてのまとまりとか、どうしてるの?」「どうすれば社員が最大限に能力を発揮できるかについては、けっこう科学的にマネジメントしているよ。」
「みんな、さびしくないのかね??」「どうだろう?ただZoomでミーティングをすると、顔を表示するのが当たり前で、それぞれが積極的に参加する。そうやって覚えてもらうんだろうね。」

んーどうなんだろう。鹿児島視点で考えると、まったく想像がつかない世界です。また鹿児島で、そんな会社形態を望んでいる人が多いようにも思えません。ただ言えることは、クラウドやオンラインの拡大と浸透が必然の流れであれば、鹿児島という”地方”の会社であっても、大きくはそういった異次元の会社との競争が避けられないということです。別の視点では、鹿児島という地方にあっても超魅力的な会社であるならば、国境を越えて優秀な才能が集まる可能性もあるということです。

脅威なのかな、それとも好機なのかな。