社長ブログ

2025年問題(その1)

こんにちは、シナプス代表の竹内です。
ある業界誌のコラムを頼まれまして、せっかく書いたので、この社長ブログにも載せました。前半・後半の2回に分けて転載しますが、その前半です。

株式会社シナプスの竹内です。弊社シナプスは、「インターネットで、鹿児島の毎日を笑顔にします。」との経営理念/ミッションを掲げて、鹿児島約160万人の皆さまに、安心して、便利に楽しく通信サービスをご活用いただくことを目指して、事業活動を行っております。
鹿児島は、いわゆる「田舎」です。急速に進む人口減少と高齢化、若年層の県外流出、それらありがちな田舎の課題に加えて、主要都市圏からの遠さや、南北600kmに渡る広大な県域、28もの有人離島など、地理的に不利な条件も抱えています。ビジネス環境としては悩ましい面も多いですが、自分たちは鹿児島でやると決めて、なんとかこれまで生き残ってきました。そのシナプスは2年後、2025年に創業30年の節目を迎えます。そして今、私の一番の関心事はまさにその時の、「2025年問題」です。

「2025年問題」を検索してみると、約42百万件ヒットします。なんの問題かというと、1947~1949年に生まれたいわゆる団塊の世代の方々が、みんな75歳以上の後期高齢者になる、という問題らしいです。その結果、医療・介護、年金などの既存の制度が限界に達し、また労働力人口が一気に減って、あらゆる産業が人材不足に陥ると予想されています。大変なことのようですが、私の2025年問題はそれではないです。正確にはそれも問題の一つでしょうけど、それだけではないです。また「問題」とネガティブな表現で言ってはいますが、不安と同時に、実はワクワクも感じている「問題」です。

そもそも「2025年」に興味を持ったのは、ある社員との雑談がきっかけです。社員が「2025年に日本が終わるんですよ。」と教えてくれました。もちろん雑談のなかの話であって、真剣・深刻な口調では無く、です。その根拠は「本当の大災難は2025年7月にやってくる!」という、たつき諒さんという漫画家の予言です。たつきさんは1999年に「私が見た未来」という漫画を発表し、そこで自分の夢日記をもとにして2011年3月の大災害発生を予言しました。つまりそれは東日本大震災で、それが的中したことになります。その実績を持つたつきさんの次の予言がなんと、2025年7月の大災難です。
これだけなら、まあよくある、オカルトにもならない話かもしれません。私が子どもの頃は、ノストラダムスの大予言が流行っていましたし。2025年問題につながる、もう一つの話があるんです。それは鹿児島の生んだ実業界の偉人、昨年お亡くなりになった稲盛和夫さんのお話です。故・稲盛さんは、ご自身がボランティアで主催した盛和塾という経営者団体で、「2025年」に言及されたことがあります。それは「40年周期説」と仰っていて、近代日本は40年周期で繁栄と衰退を繰り返しているという、歴史認識からのご指摘です。
40年は、1867年の大政奉還から始まります。武家社会という既存体制の終焉と外国の圧迫という、日本の一大事です。しかしそれから、明治維新や富国強兵政策が奏功し、約40年後の 1905年に日本は日露戦争に勝利します。世界列強の仲間入りです。当時の国民もみんなきっと、非常に高揚したことでしょう。しかしです。その40年後の1945年、原爆投下と太平洋戦争敗戦。一気に絶望状態です。しかしまた、驚異的な復興と経済成長により40年後の1985年、強すぎる日本経済に対してプラザ合意が結ばれました。この合意による円高も一因となって1992年にはバブルが崩壊し、そして今に至るまで、日本経済は自信を失ったままです。さてその日本の絶頂期となった1985年からの40年後…そうです、それが2025年なんです!

次回に続きます・2023年9月25日公開)