社長ブログ

やさしい空間

こんにちは、シナプス代表の竹内です。ここ鹿児島、天気の週間予報で雨の日が多いなとは思っていましたが、まさか梅雨入りとは!史上初の全国で一番初めの梅雨入りとのことで、全く嬉しくない史上初。通勤で使うJRが運転見合わせになったり、遅延するのが一番困ります。なんの災害もなく、梅雨が明けますように。

そしてタイトルの「やさしい空間」ですが、本当は「やさしい世界」にしようと思いましたが、おおげさかなとも思い、少しマイルド?にしました。その世界・空間とは、ある立ち飲み屋のことです。ここ6-7年通っているその立ち飲み屋ですが、行くときはいつも一人です。いわゆる「せんべろ」で、さっと入って、さっと飲んで、さっと帰るという、誰に気遣うこともなく、さっと酔えるのがいいです。安いのも魅力ですが、やっぱり雰囲気ですかね、わいわいがやがやの。私は、わいがやしません。特に深い意図はないのですが、なぜか、その店には完全にスイッチをOFFにして行くとしており、話し掛けないでオーラを出しています。まあそもそも人から気さくに話し掛けられるタイプではないのですが。

ここからはだいぶ想像も入る話です。
お店でのごくわずかな店員さんとの世間話を総合すると、この立ち飲み屋はほぼ家族経営のようです。おばあちゃん(あくまで便宜上おばあちゃんと言いますが、見た目は若い!)・お母さん・娘さん・息子さんと、あと血縁は無いと思われる店員さんが2、3名ほど。通い始めた頃から、おばあちゃんとお母さんはお店に立っていました。本当に家族かどうかは、聞いてもいないので見当違い・思い違いかもしれません。ただ時たま息子さんのおばあちゃんへの当たりが強いなあと思うことがあり、でもそれも身内だったら「だからか!」と一人納得したり。いや違うかな?もしかしたらお母さんの息子さんではなく、お母さんの弟かな?それならおばあさんの息子さんになるのか。ややこしいな。

本題ですが、最近そのおばあちゃん店員ですが、ややいっぱいいっぱいなシーンが多くなった気がします。調理に集中しすぎて、お客様の注文の声が耳に入らないようなシーンなど。この立ち飲み屋のオペレーションは完全アナログですが、その分、店員さんのパフォーマンスがすごいです。客の注文は全て暗記で、2、3人の客による自分勝手?な連続注文も受け付けます。それでもこれまで、注文間違いに出くわしたことがありません。このおばあちゃん店員も例外ではないです。ただ最近たまたまかもしれませんが、その注文の声自体が聞こえていない感じです。以前なら調理中でも注文に答えてくれたし、もしくは「ちょっと待ってねー。」と言って、後から「はい、ごめんねー。」と注文を受けてくれたり。でも今も調理が一段落すれば、いつも通りです。ちゃんと笑顔で、注文を受け取ってくれます。

そんな状況ですが、その注文を伝えそびれた客は怒りません。不満やグチを聞いたこともありません。もちろん、店員さんに注意したりなんかもしません。職業がら念のためgoogleのレビューも確認しましたが、かなりの高評価です。たまに常連と思われるお客様が笑いながら、おばあちゃん店員をいじる感じで「ちゃんと聞いよー」とか、それに応えるおばあちゃん店員が笑いながら、「もっと聞こえるように言わないと!」と言い返したり。もしくはほかのお客様が「注文だってよ」って、代わりに伝えてあげたり。これが、やさしい空間です。
立ち飲み屋の店員さんが忙しいのは、実際に目に見えて分かっている。そして暴利を貪っていない(はず)のも分かっている。そしてふだんのフレンドリーさも分かっている。言葉遣いはちょっと荒いときもあるけど、自分たち、客をないがしろにしない姿勢も分かっている。そういう全体の全員の相互作用が、この居心地の良い、やさしい空間を作っているのかもしれません。

会社で、立ち飲み屋をするかな。