スタッフブログ

シナプスのネットワークを強くする

こんにちは、技術部の中野です。

シナプスでは、インターネット接続サービスのためのネットワークを構築・運用していまして、YouTubeやNetflixを始めとする様々な動画サービスの拡大などにより、ネットワークを通過するデータ通信量(一般的にトラフィックと言われています)は日々増加しています。

その増加し続けているトラフィックに対して、シナプスのお客様がインターネットを快適にご利用いただけるよう定期的にネットワークの増強を行っています。

今回は、その増強までの流れについて紹介します。

増加予測

まずは最初に、トラフィックの増加予測を行います。
一般的な需要予測のように、お客様の利用動向などをもとに予測ができれば理想的ですが、お客様によって利用される時間帯や利用方法が異なり、その時々によって利用されるインターネット上のサービスが移り変わっているため、需要予測というようなものは難しいのが実情です。
そのため、過去のトラフィックの増加状況を元に将来の増加を予測しています。具体的には、過去5年間の増加率をもとに将来5年の増加率の予測を毎年行っています。

記録が残っている2008年4月から現在までの増加率は年平均約1.3倍で、15年間で約50倍のトラフィックとなっています。

シナプスでは、「ネットワーク品質」のページにて、現在のトラフィックを公開していますので、ご参照ください。

情報収集

増加予測と同時に、情報収集も行います。
シナプスのネットワークは、「ネットワークマップ」に記載のとおり、現在、「東京」「大阪」「福岡」の3か所でインターネットと接続しています。
インターネットと接続と書きましたが、シナプス自体もインターネットを構成するネットワークの1つとなっていますので、正確には、他のプロバイダーや国内外のコンテンツ事業者・CDN事業者と、「東京」「大阪」「福岡」にて接続しています。

情報収集は、この「東京」「大阪」「福岡」の接続拠点に他にどのような事業者が接続しているか、インターネット上のサービスがどのように拡大していくかなどを、インターネット上の情報に加えて、他のネットワーク事業者さんが多数集まるオフラインイベントの際に情報交換を行っています。

増強方針の検討

先述の「増加予測」と「情報収集」の結果をもとに、具体的な増強方針を検討します。

まず「東京」「大阪」「福岡」のそれぞれの拠点のトラフィックがどう増加していくか、どのように増加させていくかを検討します。
その後、「東京〜鹿児島」「大阪〜鹿児島」「福岡〜鹿児島」間の必要となる帯域を検討しますが、災害や工事により途中の光ファイバが断線するリスクを考慮し、拠点・機器・光ファイバのどこかに異常が発生しても、すべてのトラフィックを処理できるように設計しています。

加えて「東京」「大阪」「福岡」において他事業者との接続についても検討します。この接続には、主にトランジット、IX、PNIの3つの方法があり、こちらも既存接続の帯域の増強や、新たな接続について検討をします。

この「増強方針の検討」の後にも様々な事を行いますが、その内容については次回以降のスタッフブログでご紹介させていただきます。

今後もシナプスでは、お客様にとって快適なインターネット接続の環境が提供できるよう努めてまいります。