2026年5月13日
企画室の山下です。
小学校低学年までの私にとって、給食は「苦行」そのものでした。泣きながら完食することを強いられた記憶は、今となっては時代を感じさせる思い出となっています。
やがて高学年になり、人並みのスピードで完食できるようになっても、一人っ子の私は、目の前の食事を誰かに奪われる心配は皆無でした。
余った給食=おかわりを求めて、じゃんけんに興じる同級生たちを、私は「卑しい・・・」と、冷ややかに眺めていました。
ところが、そんな私から生まれた一人っ子の娘(小3)の飽くなき食欲は、私とは似ても似つかないものです。
三姉妹の長女として育った妻の遺伝子が爆発したのか、彼女の食欲はまさに「野性的」。一心不乱に・・・それこそ必死の形相で皿に向かう娘を見て、思う。
「もっとニコニコ食べられないものか。そんなに焦らなくても、誰も取りやしないのに・・・」
── しかし、その懸命な横顔に、ある種の既視感を覚えたのです。
映画やドラマの主人公が、決戦を前にして黙々と飯を食らう、あのシーン。平穏から異常事態へと足を踏み入れる直前、生きる本能を剥き出しにする変換点。
なるほど。
彼女は今、見えない何かと戦っているのだ──平々凡々と、一人っ子の特権と平和に甘んじていた私こそが異常だったのだろう、と。
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